第11問 2014/03/09の私の実戦より (図は△2六銀(3五→2六)まで) |
【解答】▲3四歩 この局面は一歩損ではあるものの一方的に竜を作っている先手が有利ですが,このまま△3九飛成を許すとそうではなくなってしまいます。しかし▲3七歩は△3五飛(竜取り),▲3六歩は△2四歩とされて結構大変です。 ▲3四歩が正解です。△4三飛は▲3二竜△5一桂と飛車をおさえて先手優勢。また△同飛は,▲同銀としたら△2二角▲2三飛△4四角▲4三銀成△3五角で決まりませんが,▲同銀ではなく▲7二竜△同金▲3四銀と銀得して先手優勢です。▲7二竜には気が付きましたか? |
第10問 2014/03/08の私の実戦より (図は△3三角まで) |
【解答】▲1三桂 後手の次の狙いはもちろん△1二金ですが,▲2二成香は△同角で8二の飛車がよく利いていて攻め足が止まってしまいます。 ▲1三桂が攻めをつなげる好手です。これに対して(1)△1二金は▲2一竜△4二玉▲1二竜,(2)△1三同金は▲2一竜△4二玉▲1三成香△5七歩成▲7七銀で先手良しです。また(3)△3二角と投資するのは△1二金の狙いがなくなったので▲5八歩と受けておいて先手十分です。 よって(4)△5七歩成と攻め合う一手ですが,これに対して▲2一桂成は△4二玉▲2二成桂に△6七桂▲同金△同とがあって先手危険なのでいったん▲7七銀と上がっておき,以下△8六歩▲同歩△5六角に▲2一桂成とすれば先手良しです。 |
第9問 2014/02/23の私の実戦より (図は△8三桂まで:実際は先後逆) |
【解答】▲7五桂 ▲4四桂の両取りが見えます。実戦でもそう指したのですが,△同銀▲同角△4三金左▲2二角成△5三金寄となると,銀桂交換の駒得で馬を作ったものの,あまり働いていなかった後手の3二の金が玉側に寄せられたことも大きく,それほど得をしなかったようです。 △8三桂の次の狙いは△7五歩▲同歩△同桂▲7六金△8七桂成▲同銀△7五歩で,そう進んで金を一枚はがされるのは痛い。「敵の打ちたい所へ打て」の格言にそって,その狙いを受ける▲7五桂が問題の答えです。以下,△同桂▲同歩△同角は▲7六歩で何でもありません。また,△同桂▲同歩△同銀は▲7四歩△7六歩▲7三歩成△同玉▲8五桂で桂得できます。△同銀▲同歩△同桂も▲7四歩で桂得できます。 ▲7五桂があったことは局後の感想戦で対局相手の方に指摘されました。言われてみれば難しくない手ですが,思い浮かばなかったなあ...。 |
第8問 2014/02/21の私の実戦より (図は△7三桂まで:実際は先後逆) |
【解答】▲8六桂 ▲4九銀は△7八角▲5八玉△6九角成▲6七玉△7八竜,▲7八銀は△5八角成▲同玉△3六角▲4七歩△4九銀以下詰むため自玉に受けがありません。というわけで勝つためには基本的に相手玉を詰まさなければいけません。 その王手のかけ方が今回の問題です。▲9五歩は△同玉▲8六銀△同香,▲8三銀は△同香▲9一竜△9三歩,また▲8四金は△同玉▲8一竜△8三桂で際どく詰みません。正解は▲8六桂です。これに対し△9五玉は▲8四銀が好手で詰みます。また△同香は▲9一竜△9三歩▲9五香△同玉▲9三竜以下詰みです。 (ちなみに実戦では30秒の秒読みの中▲8六桂を発見できず,▲8三銀と打って負けてしまいました...) |
第7問 2014/02/22の私の実戦より (図は△2二同金まで) |
【解答】▲4四歩 ▲4四歩が相手の陣形の弱点を突く急所の一手です。次に▲4三歩成△同金▲4四歩△5三金▲5四歩△5二金▲4三銀となれば先手良し。△4四同歩にも▲同銀△4三歩に▲5三歩と打ち,以下は△同銀▲同銀成△同金▲7一角△5二飛▲6一銀が一例で攻めが続きます。 |
第6問 2014/02/22の私の実戦より (図は△3七角まで) |
【解答】▲9五歩 ▲4一角も目に付きますが,遊び駒の2三の銀を取りに行くより▲9五歩と相手の美濃囲いに直接手を付ける方が厳しいでしょう。△同歩なら▲9三歩(次に▲9四桂の狙い)と打ち,△同香なら▲8六桂または▲9四歩△同香▲8六桂で次に香車を取れます。また△同玉なら▲6一竜△同銀▲7一角△8二桂▲8五桂で先手勝勢です。というわけで△9五同歩と取らずに他の手(△4六角成など)を指すのが優りますが,それでも▲9四歩△9二歩と美濃囲いの端をつめて居飛車側は大きなポイントを稼げます。 |
第5問 2013/07/05の私の実戦より (図は△8四飛まで:実際は先後逆) |
【解答】▲3二歩 ▲6五歩は△5五歩とされてチャンスを逃してしまいます。 ▲3二歩が好手です。これに対して△5五歩ならもちろん▲3一歩成で角得できます。また△同金も▲5二銀△4二玉に▲6四角で先手勝勢,△同玉も▲5一飛成で先手優勢です。というわけで△2二角と辛抱するのが最善ですが,これにも▲3一銀△5五歩▲5八飛とすれば角銀交換の駒得が保証されていて先手良しです。 |
第4問 2013/05/26の私の実戦より (図は△7六飛まで:実際は先後逆) |
【解答】▲6六角 横歩を取られて一歩得された局面。このまま普通に駒組みが進むと一歩損が残って先手不満なので,この手をとがめる手段を考えたいところです。とりあえず5六の銀取りですが,この銀取りをたとえば▲5八飛と受けると△7四飛と引かれて,以下▲6五銀には△8四飛,▲6六角(8四に飛車を逃がさないようにする意味)には△5四飛があるので相手の飛車の動きを楽にさせてしまいます。 ▲6六角が銀取りを防ぎつつ8四への飛車の逃げ道をなくす一石二鳥の好手です。次の狙いは▲6五銀ですが,これを△7四飛と防いでも▲6五銀△9四飛に▲9六歩から飛車を捕獲できて先手優勢,また△5四金と防ぐのも▲7五歩△5五歩▲7七銀△6六飛▲同銀△5六歩に▲8四飛と両取りをかければ先手が良いと思います。 |
第3問 2013/03/05の私の実戦より (図は△8七歩まで:実際は先後逆) |
【解答】▲6五角成 8八の銀取りにかまわず竜に当てる▲6五角成が好手。以下△同竜は▲同桂△8八歩成▲5三桂不成で,この瞬間は先手は金銀と飛車の二枚替えで駒損しているものの▲4一飛と▲8八飛が残っているので先手良し。また△5七竜も▲8七馬で手順に馬を作りながら8七の歩をはらって,角金交換で駒得している先手は不満がないでしょう。 |
第2問 創作問題 (図は△2二同銀まで) |
【解答】▲6二歩 単に▲7七角と飛車銀両取りをかけると△8二飛で両取りが同時に受かってしまいます。そこで▲7七角とする前に▲6二歩と打っておけば,後手がこの金取りをどう応じても,▲7七角△8二飛▲2二角成に6二の駒が邪魔で△同飛と取ることができないというわけです。 かといって▲6二歩~▲7七角に△8九飛成▲2二角成の進行も,銀桂交換の駒得で,さらに次に▲8八馬や▲2一馬(▲1一馬)と駒得を重ねる狙いがあって先手優勢です。 なお,▲7七角と打った後に▲6二歩と打つのは手順前後で,△同飛で受かっています。 |
第1問 2012/09/02の私の実戦より (図は△3一玉まで) |
【解答】▲7五角 この角打ちで後手はしびれます。以下3一の玉を動かすと▲2一飛成がありますが,△4二角と受けても▲同角成△同金に▲2二角で先手勝勢です。 ちなみにこの問題はネットでの私の対局から出題した問題で,▲7五角を食らった後手の方が私です(--; |