【解答】▲８三香成△同玉▲７四銀△同玉▲６五角△８五玉▲７五金△８六玉▲８七金まで9手詰。

3手目▲７四銀に対して△８二玉は▲８三金△７一玉▲７二金打，△７二玉は▲８三角△８二玉▲７二金で詰みです。よって△同玉ですが，▲６五角が玉を下段に逃さない好手です。

【解答】▲６二歩成△同金▲４一銀△４二玉▲３二銀成△同玉▲２四桂△同銀▲４一角△２一玉▲２三角成△３一合▲２二金まで13手詰。

初手▲６二歩成は竜の横利きを作る一手。△同金の後は▲同竜（△同玉は▲６三銀以下詰みなのでこの竜は取れない）としたくなりますが，△４一玉の後が意外に分かりにくいです（実際は▲５二竜（！）△３一玉▲４一金以下詰みますが）。竜の横利きを生かして▲４一銀と打ち，▲３二銀成と金を取って，△同玉（△同銀は▲３一角）に▲２四桂が後の▲２三金を作る好手。△４二玉，△２二玉は▲３一角で簡単，△同銀も▲４一角が急所の角で詰みます。

【解答】▲６二金△８三玉▲７二角△９三玉▲８二銀△９二玉▲８一角成△８三玉▲７三銀成△同玉▲７二馬まで11手詰。

初手▲６二金に対して△８二玉は▲８四竜として，△８三歩（または銀）は▲７一角△９二玉▲９三銀△同桂▲同角成△８一玉▲８三竜（同手数なのでこの手順で答えても正解），△８三金は▲同竜△同玉▲７二角△８四玉▲８三金で詰みます。

なお初手は▲７一金として，△８三玉には本手順と同じように▲７二角△９三玉▲８二銀から，△８二玉には▲８四竜△８三合▲８一金から詰ます手順もあります。

【解答】▲５一銀△３二玉▲４一馬△２一玉▲１二銀△同玉▲２四桂△２二玉▲１二金まで9手詰。

初手は▲５一銀が好手。▲４一金は△３二玉で後の△２三玉からの上部脱出が止められなくなります。▲５一銀に△同玉は▲５二金で詰みなので△３二玉ですが▲４一馬が玉の上部脱出を防ぐ一手で，△２二玉は▲２三銀以下の詰みです。

【解答】▲１七香△２五玉▲２六歩△３五玉▲４七桂△２六玉▲５六竜△２五玉▲３六竜まで9手詰。

初手は▲５六竜も指してみたい手ですが，△２五玉と逃げられて詰みません。▲１七香（それより下段から打っても良い）が正解で，△２五玉▲２六歩に△同玉は▲５六竜△２五玉▲３六竜で早く詰みます。

【解答】▲５四桂△５二玉▲６一銀△５三玉▲６四金△４四玉▲３五竜まで7手詰。

３手目▲６一銀がポイントの一つで，▲６二金△５三玉は詰みません。▲５四桂に△５三玉は▲６四金△５二玉▲６三銀△６一玉▲６二銀成で詰みです。同手数なのでこちらで解答しても正解です。

【解答】▲４一角成△同玉▲４二と△同銀▲３一金△同玉▲２二金△同玉▲４二飛成△３二合▲３一銀△１二玉▲３二竜まで13手詰。

初手の▲４一角成に対して，△２二玉は▲４二竜以下，△３三玉は▲４二馬以下早く詰むので△同玉ですが，▲４二と△同銀に▲３一金が気が付きにくい一手。△同銀は▲３二金△同銀▲４二金で詰みなので△同玉ですが，▲２二金が送りの手筋で後はやさしい手順です。同じようでも△４二同銀に対して▲３二金△同玉▲２二金は△３三玉で詰みません。５手目の金打ちがポイントです。

【解答】▲９三銀△同桂※1▲８一銀※2△同玉▲６一飛△７一銀※3▲８二銀△同金▲７一飛成△同玉▲６二角△８一玉▲８二角成△同玉▲７三銀△９二玉▲８二金まで17手詰。

※1：△同玉は▲８二銀△同金▲同角成△同玉▲７一銀△同玉▲６二金△８二玉▲７一角△９二玉▲８二飛△９三玉▲７二飛成で２手早く詰みます。
※2：▲８一角でも同手数で詰みます。こちらで解答してもokです。
※3：△７一金打でも同手数で詰みます。こちらで解答してもokです。

【解答】▲４一金△同飛▲８二飛成△３一玉▲４一馬△同玉※1▲２一飛△３一歩※2▲５二銀△４二玉▲６三銀成△４一玉▲５二成銀まで13手詰。

※1：△２二玉は▲３二竜△１三玉▲２三金△同銀▲同竜で２手早く詰みます。
※2：△３一金は（▲５二銀なら△３二玉で詰みませんが）▲同飛成△同玉▲３二金で２手早く詰みます。

初手▲８二飛成は△３一玉▲８一竜△２二玉で詰みません。▲４一金と▲２一飛に気付けば後は難しいところはないですね。

【解答】▲２五桂△１二玉※1▲２二金△同銀▲同成桂△同玉▲２一角成△同玉▲２三竜△３一玉▲３三竜※2△３二角※3▲４二銀※4△２一玉▲３二竜△同玉▲３三桂成△２一玉▲３二角△１二玉▲２三成桂まで21手詰。

※1：△２四玉は▲３三竜△同桂▲３四金△同玉▲３三桂成△２四玉▲３四成桂△１三玉▲２五桂△１二玉▲２一銀で詰みます。▲３四成桂は気付きにくいかも。
※2：▲３二銀△４二玉▲５四桂△５一玉（△５二玉は後述）▲５二歩△６一玉▲６三竜△６二角▲５一歩成△同玉▲４二桂成△同玉▲４三竜△５一玉▲４一竜という詰み手順もあります（25手詰）。なお▲５四桂に△５二玉は▲４一銀不成△同玉▲４三竜△５一玉▲４二桂成△６二玉▲５二竜で早詰です。
※3：△３二銀でもok。この場合，19手目の▲３二角は▲３二銀になります。なお△４一玉は▲４二銀△５二玉▲６四桂△６一玉▲６三竜△６二金▲７二桂成で2手早く詰みます。
※4：▲４三桂△４一玉▲４二銀△５二玉▲５一桂成△６二玉▲７三桂成△同桂▲同竜という解答と同手数（21手）の詰まし方もあります。

【解答】▲８一金△同玉▲７二角成△同銀▲９二金△７一玉▲７二竜△同玉▲６三銀△６一玉▲５二成桂△７一玉▲７二香まで13手詰。

初手▲８一金に△９二玉は▲７二竜△同銀▲９一金打，6手目△９二同玉は▲７二竜△８二金▲８一銀△９一玉▲９二香△同金▲同竜で詰みます（同手数なのでこちらを正解としても構いません）。初手と5手目が分かれば後は易しそうです。

【解答】▲３六飛△４五玉▲３五飛△４四玉▲５四銀成まで5手詰。

初手の候補としては▲２四飛や▲３六飛あたりが思い浮かびます。

▲２四飛は△同玉▲１四飛に△２三玉と逃げて，▲４五角に△３四歩の中合があって，▲同角△３三玉で逃れます（中合をしなかったら△３三玉に▲４四馬で詰む）。というわけで▲３六飛が正解です。△２五玉は▲２六馬で詰むので△４五玉と逃げますが，５五に玉を逃がさないために▲３五飛とします。両王手なので△４四玉と逃げるしかありませんが，２七の角の利きを生かして▲５四銀成とすれば詰みです。

この詰将棋はLPSA（日本女子プロ将棋協会）がかつて発行していた「日めくり詰め将棋カレンダー2008」の3月15日掲載分です。LPSAがカレンダーに掲載する詰将棋（366作）を公募していた時期があって，そのときにメールで投稿した自作の詰将棋が入選されました。（ただ，もしかしたら修正した図を投稿したかもしれないので，実際のカレンダーに載っている図は左の図とはちょっと違うかもしれません。カレンダーはやや高価だったので購入はしてなく，確認できない...）